遺産分割とは

子ども 手

こんにちは。

愛知県豊川市の行政書士おおいし法務事務所の大石法良です。

身近な人が亡くなられたとき、当然ですが、人は悲しみに暮れます。何もしたくなくなるような虚脱感であったり、辛い日々を過ごす方も多いと思います。ただ、遺産相続に関して放っておくわけにはいきません。単純に亡くなられた人の財産を使えなくなりますし、それによって親族の仲に亀裂が入ってしまうこともあるので、早めに専門家に相談するなど手を打ちましょう。今回は、遺産分割について解説していきます。

遺産分割の意義

遺産分割というのは、簡潔にいえば亡くなった人の遺産を相続人が分けることです。つまり、被相続人が遺言を残さずに亡くなった合、相続の発生によって、被相続人の遺産は相続人全員が共有している状態となります。そのため、共有状態となった遺産を各相続人に具体的に配分していく手続が必要となります。これを遺産分割といいます。

遺産分割の方法

1.現物分割

現物をそのまま配分する方法です。遺産を、共同相続人に、現実に分けて分割するものであり、例えば遺産が土地であれば、分筆するなどして分割します。

2.換価分割

遺産の中の個々の財産を売却し、その代金を配分する方法です。

3.代償分割

現物を特定の者が取得し、取得者はほかの相続人にその具体的相続分に応じた金額を支払う方法です。現物を取得する相続人にその支払い能力があることが必要であり、分割協議で代償金の支払いを約束した相続人が、約束を破って支払いをしないこともあり得るので、代償金を受ける相続人にはリスクがあります。

4.共有

共同相続人が、それぞれ共同所有の割合としての持分を有して、一つのものを所有する方法です。上記3方法が困難な場合に選択されます。

遺産分割自由の原則

「法律行為自由の原則」に基づき、遺産分割の当事者全員の合意があれば、法定相続分や指定相続分に合致しない分割、遺言による被相続人の指定する遺産分割方法に反する分割も有効です。したがって、遺産分割協議は、法律や遺言者の意思よりも優先されます。死者の意思は生者の意思を拘束することはできないのです。

遺産分割の時期

遺産分割請求権は、共有物分割請求権と同じで、消滅時効にかかりません。つまり、各相続人は、遺産分割の禁止がない限り、いつでも分割を請求することができます。なお、1人の相続人が分割を申し出たのに他の相続人が協力しない時には、家庭裁判所に審判を申し立てる事ができます。

特別受益

共同相続人中に、被相続人から遺贈を受け、または婚姻、養子縁組のため若しくは生計の資本として贈与を受けた者があるときは、その遺贈・贈与を考慮して相続分を定めます。分かりやすくいうと、遺贈や贈与を得ている人もそうでない人も納得できるよう、また平等になるように分割協議を進めましょう。

寄与分

共同相続人中に、被相続人の事業に関する労務の提供または財産上の給付、被相続人の療養看護その他の方法により被相続人の財産の維持または増加に、特別の寄与をした者があるときには、共同相続人の協議で、この者の寄与分を定め、協調が調わないときや協議ができない時は、寄与した者の請求により、家庭裁判所は寄与分を定めます。

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ご自分の死後、家族の安心・団結を願うなら、遺言(公正証書遺言・自筆証書遺言)の作成をおすすめします。また、ご家族がお亡くなりになり相続手続きが必要になった場合、他士業と連携し、遺産分割手続きを代行いたします。

TEL:0533-95-2002 ※お電話でのお問い合わせは随時受け付けております。

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